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このレポートは、WOODY 82−II VELA DE ESPERANZAの台風16号による被災から修復・進水の記録です。
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 フローティングショー日記

9/30〜10/2に開催された第10回 横浜フローティングヨットショーへのWOODYヨット出展を記念して会場の様子をブログにてお届け。


WOODYヨットとは?

第1章 WOODYヨットの基本的な考え

プロダクション艇として

WOODYヨットは全てプロダクション艇として建造されますが、実際はオーナーさんの要望をほぼ100%叶えます。

低価格はあくまで企業努力として

従来の木造艇は「高い」、「重たくて走らない」、「メンテナンスが大変」と言うのが、ヨット界の常識として今は定着さえしています。しかしWOODYヨットはその全てを覆しました。価格もFRP製ヨットと同価格に設定しています。装備1つ1つを検討すれば、逆に安価かも知れません。

WOODYヨットは軽い

WOODYヨットはモノコック構造で建造され、決して重たくは有りません。
しかし軽さだけを追求するレース艇や、外洋には出ていけない安価なヨットとは違います。
全てプロダクション艇の外洋航海用として建造され、軽排水のやや重たい重量に設定して建造されています。長年の実績から私の出した結論です。荒天にこそその性能は発揮されます。

スピードは安全だ!

スピードの有る艇はより早く安全な区域に避難できると考えます。セールは勿論エンジンよるスピードも大切と思います。スピードの有る艇はヒールも少なく、衝撃も最小限で防いでくれます。

ヨットに航行区域は無い

小型船舶検査機構では航行区域を平水や限定沿海、沿海、近海など安全備品に関し特に色々な条件が付けられていますが、海は全て外洋と考えるべきと思います。安全備品に関しては色々なご意見も有ると思いますが、あくまでこれは事故に遭遇した結果でしか有りません。基本的にもっと大切な、事故やトラブルを避ける基本的なことが一番大切なのに、全くこれに関しては抜け落ちていると思います。 それは艇そのものの安全性です。航行区域を限定沿海区域に限ったヨットが有る事を知り、正直ビックリしています。 航行区域で極端に波や風が変わるわけではなく、ヨットとは本来外洋を目的として設計・建造されるべきで、WOODYヨットは全て外洋を走れる基本性能を持たせて建造されています。

WOODYヨットは木造艇?

WOODYヨットはマホガニー材を基本として建造されます。しかし私は木造艇?とは一概に言えないと思っています。いつも船舶登録時時の材質欄で考え込みます。 心材としてはたしかに高級なマホガニーやチークを使っていますが、エポキシというプラスチックで完全にコーティングされた、FRPとして考えるなら、ハニカムなどの材料が紙やバルサ、ウレタンフォームでは無く、マホガニーという木材で、ポリエステル樹脂の数倍も強度のある樹脂を使って建造しているプラスチック艇では無いのか? といつも疑問に思います。 そして木本来の持つ強い剛性による高強度、湿度までも自然に調整する力を十分に引き出しています。 WOODYヨットシリーズとは名付けていますが、決して木造艇とは思っていません。 材質よりも外洋を航海できる安全な艇と言う形で表現すべきと思っています。

なぜ木製マストじゃないの?

WOODYヨットは外洋クルージングクルーザーを主柱として建造しています。均一で実績の高いアルミマストが標準です。何でもかんでも「木」が勝っているわけでは無いと考えます。WOODYヨットはあくまで安全な外洋クルージングクルーザーとして建造します。

WOODYヨット以外は殆どFRP製ヨットなの?

従来の木造艇は高価でメンテナンスの費用も労力もFRP製ヨットより遙かにかかりました。
増産でき、価格も一般の人でも乗れるようにしたFRP製ヨットの出現はすばらしかったと思います。
しかし高品質(長期の使用)にするにはやはり高価な艇になります。
10年を過ぎたFRP製ヨットでオズモシスの無い艇は無いと言い切れるぐらい、長期の使用にはやはり疑問です。 20数年の間に忘れられた木製のヨットも実はFRP製ヨット以上に進化していたのですが、やはり価格的には高価なため、殆どWOODYヨットのような形での建造は無く、実際のヨットは作りたくても価格の面で大きな開きが有り、実艇としては建造されていません。 WOODYヨットはその価格をFRP製ヨットと同一にすることにより、現在多くの受注が有ります。

後20艇限定の舵誌広告の意味は?

年間3艇が製造の限界です。
私ももうすぐ53歳。  後10年で基本的には建造を終了するつもりです。
現在10艇の契約があり、お受けできる艇数は後15艇程度と思っています。
新しい力が育てば、私と同じように造船業をする者も出てくるでしょうが、私自身は後30艇が最大と思っています。 しかし出来れば50艇という節目まではがんばりたいと思いますが、問題は体力です。

第2章へつづく / 第1章

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